外資系チームや英語話者の同僚とSlackでやりとりするとき、「何を送ればいいかわからない」と手が止まった経験はないだろうか。
英語が得意でなくても、Slackには定番の表現パターンがある。状況ごとに決まったフレーズを知っておけば、考える時間をほぼゼロにできる。
この記事では、実務で頻出する30のフレーズをシーン別にまとめた。現役エンジニアとして実際に使っているものだけを厳選している。
この記事を読めば、次のことがわかる。
- 挨拶・進捗報告・質問・レビューの場面ごとに使えるフレーズ
- 日本語的な丁寧さを英語に変換するコツ
- 英語Slackへの苦手意識をなくす3つの考え方
結論からいうと、Slackの英語は「完璧な文法」より「伝わる速さ」が優先される。まず今日から5フレーズだけ使い始めれば、自然に慣れていく。
なぜSlackの英語に詰まるのか
英語メールなら時間をかけて書けても、Slackでは即レスが暗黙のルールになっている。
「Good morning」の後、何を続ければいいかわからない。依頼したいのに、失礼に聞こえないか不安になる。レビューコメントで指摘するとき、きつく伝わらないか心配になる。
こうした詰まりのほとんどは、フレーズを知らないことが原因だ。文法力の問題ではない。
エンジニアのSlack英語は「短くて丁寧」が正解
長文メールのような丁寧さは不要だ。ただし、命令口調は関係を悪化させる。
「短い文+やわらかい表現」の組み合わせが、エンジニアのSlack英語の黄金比になる。具体的なフレーズを見ていこう。
挨拶・雑談で使えるSlack英語フレーズ(7選)
日常の会話で使える表現を7つ紹介する。毎日使うものなので、まずここから覚えると効果的だ。
朝の挨拶・週明けの声かけ
① Good morning, everyone! シンプルな朝の挨拶。チャンネル全体に向けて使える。
② Hope everyone had a great weekend! 月曜日の朝に使う定番フレーズ。「週末はいかがでしたか?」のニュアンス。
③ Happy Friday! Almost there! 金曜日に使う軽い一言。「もう少しで週末ですね!」という意味で場を和ませる。
④ TGIF(Thank God It’s Friday) スラングで「花金!」に相当する表現。カジュアルなチームで自然に使われる。
お礼・軽い反応
⑤ Thanks for the quick reply! 「素早い返信ありがとう!」。返信が早かったときに一言添えると関係が良くなる。
⑥ Appreciate it! 「ありがとう!」の短縮形。Thank you so much!より少しカジュアルで使いやすい。
⑦ Got it, thanks! 「了解です、ありがとう!」。確認の返信としてよく使われる最短フレーズ。
進捗報告・スタンドアップで使えるSlack英語フレーズ(8選)
デイリースタンドアップやチャンネルへの進捗報告で使う表現だ。「昨日やったこと・今日やること・ブロッカー」の3点セットが基本になる。
作業中・完了・ブロッカーの伝え方
⑧ Working on [タスク名] today. 「今日は〇〇に取り組んでいます。」シンプルで伝わりやすい進捗報告の定型文。
⑨ Just wrapped up [タスク名]. Moving on to [次のタスク]. 「〇〇が終わりました。次は△△に移ります。」wrapped upは「完了した」の口語表現。
⑩ Waiting for review on PR #123. 「PR #123のレビュー待ちです。」ブロッカーを簡潔に伝えるフレーズ。
⑪ Blocked on [問題]. Any suggestions? 「〇〇で詰まっています。何かアドバイスはありますか?」助けを求めるときの鉄板表現。
⑫ Almost done with [タスク名]. Should finish by EOD. 「〇〇はほぼ終わりそうです。今日中に完了できる見込みです。」EODは「End of Day(今日中)」の略。
MTGの欠席・遅延の連絡
⑬ I’ll be 5 minutes late to the standup. 「スタンドアップに5分遅れます。」数字を入れると具体性が増す。
⑭ I won’t be able to join today’s standup. I’ll post an async update here. 「今日のスタンドアップには参加できません。こちらに非同期で報告します。」欠席時の定型文として覚えておくと便利だ。
⑮ OOO on [日付]. Back on [日付]. 「〇日は休暇です。△日に戻ります。」OOOは「Out of Office(不在)」の略。
質問・確認・依頼で使えるSlack英語フレーズ(8選)
質問や依頼は、伝え方によって相手の受け取り方が大きく変わる。命令形を避けてやわらかく伝えるフレーズを押さえておこう。
やわらかい依頼の表現
⑯ Could you take a look at this when you have a chance? 「お時間のあるときに見ていただけますか?」相手の都合を尊重した依頼の表現。
⑰ Would you mind reviewing this PR? 「このPRをレビューしていただけますか?」Would you mindは丁寧さが増す定番フレーズ。
⑱ Is there any way you could help with [タスク]? 「〇〇のお手伝いをお願いできますか?」少し難しいお願いをするときに使うとやわらかく伝わる。
⑲ No rush, but could you [依頼内容] by [期限]? 「急がなくて大丈夫ですが、〇日までに△△をお願いできますか?」期限を伝えつつプレッシャーを和らげる表現。
確認・承認を求めるフレーズ
⑳ Just checking — is [確認内容] still on track? 「確認ですが、〇〇は予定通りですか?」進捗確認をやさしく行うときに使う。
㉑ Can you confirm receipt of this? 「受け取りの確認をお願いできますか?」重要な情報を送ったあとの確認フレーズ。
㉒ Does this look good to you? 「これで問題ないですか?」確認・承認を求める最もシンプルな表現。
㉓ Let me know if you have any questions. 「何かご不明な点があればお知らせください。」情報共有の締めくくりに使うと丁寧な印象になる。
コードレビュー・フィードバックで使えるSlack英語フレーズ(7選)
レビューコメントは「指摘=批判」と受け取られがちな状況を避けることが大切だ。提案のトーンで伝えると摩擦が減る。
PRへのコメント
㉔ LGTM! (Looks Good To Me) 「問題なし!承認します。」エンジニア界隈で最もよく使われるレビュー用語。
㉕ Nice work on this! 「いい仕事ですね!」PRを承認するときに一言添えるとチームの雰囲気がよくなる。
㉖ Left some comments — mostly minor things. 「いくつかコメントしました。ほぼ細かいことです。」修正点があっても深刻でないことを先に伝えると安心感を与えられる。
修正依頼をやわらかく伝える表現
㉗ Would it make sense to [提案内容]? 「〇〇にした方がよさそうでしょうか?」命令せず、提案する形で伝える表現。
㉘ I think this could be simplified. What do you think? 「ここはシンプルにできそうだと思うのですが、どう思いますか?」自分の意見を一方的に押しつけず、相手の意見も求めるフレーズ。
㉙ Nit: [細かい指摘内容] 「細かいことですが:〇〇」Nitは「nitpick(重箱の隅をつつく)」の略。「気になったけど重要ではない」ニュアンスで使う。
㉚ This is blocking the merge. Could you fix [内容] before we proceed? 「これはマージをブロックしています。進める前に〇〇を修正していただけますか?」重要な修正依頼を丁寧に伝えるフレーズ。
英語Slackが怖くなくなる3つのコツ
フレーズを覚えても「使うのが怖い」と感じるなら、次の3つを意識してみてほしい。
完璧な文法より「速さと意図」を優先する
ネイティブエンジニアのSlackを見ると、文法的に不完全なメッセージが頻繁に飛び交っている。Working on it.(文章として主語がない)のような書き方は当たり前だ。
大切なのは「何を伝えたいか」が伝わること。誤りを恐れて黙っていることの方がチームに悪影響を与える。
スタンプ・リアクションを活用する
👍(承認)、✅(完了確認)、👀(確認中)など、リアクションスタンプは言葉の代わりになる。「Got it」の代わりに👍を押すだけでもコミュニケーションとして成立する。
英語での返信が難しいと感じたときは、まずスタンプで反応するだけでも十分だ。
テンプレを3つ持っておく
毎日使うシーンに対して、自分なりのテンプレを3つ用意しておくとよい。たとえば以下のような形だ。
- 朝の挨拶:
Good morning! Working on [タスク] today. - 完了報告:
Just wrapped up [タスク]. Moving on to [次のタスク]. - レビュー依頼:
Could you take a look at PR #[番号] when you have a chance?
この3つを毎日使うだけで、英語Slackへの抵抗感はみるみる薄れていく。
Slackでの英語表現をリモートワーク全体に広げたい方は、リモートワークの英語コミュニケーション術も合わせて読んでほしい。
SlackのDMをさらに使いこなしたい方は、エンジニアの英語チャット・DM術でフレーズ30選を解説している。
まとめ|まず5フレーズを今日から使ってみよう
この記事で紹介した30フレーズをまとめると、次の5つが最初に覚えるべき表現になる。
- Got it, thanks! — 了解の返信
- Working on [タスク] today. — 進捗報告
- Could you take a look at this when you have a chance? — 依頼
- LGTM! — レビュー承認
- Blocked on [問題]. Any suggestions? — ヘルプ要請
まず今日のSlackでこの5つを使ってみてほしい。最初の一歩さえ踏み出せれば、英語Slackへの苦手意識は確実に変わっていく。
英語を「読む・書く」だけでなく「話す・聞く」力も伸ばしたい場合は、オンライン英会話の活用がおすすめだ。
(→ 関連記事:ITエンジニアにおすすめのオンライン英会話5選【無料体験あり】)
Slackのフレーズに慣れてきたら、次はミーティングでのスピーキングに挑戦しよう。練習メソッドとすぐに使えるフレーズは【実践例あり】技術英語スピーキングの鍛え方|エンジニアが現場で使えるコツ5選で詳しく解説している。
Slack以外のコードレビューやGitHubのコメントで使える英語フレーズは、以下の記事で詳しく解説している。
(→ 関連記事:GitHubコメントで使える英語フレーズ30選【現役エンジニアが厳選】)
「英語はSlack以外でも活躍する。ミーティングで使えるフレーズはこちら:英語ミーティングで使えるフレーズ30選」
障害発生時のSlack報告フレーズをさらに詳しく知りたい方は、【例文あり】英語バグ報告・障害対応の進め方|エンジニアが使えるフレーズ30選も参考にしてほしい。
アジャイルチームのセレモニーに特化したフレーズは、【保存版】英語アジャイル・スプリント用語集|現場で使えるフレーズ30選でまとめて確認できる。
チャット以外のライティングスキルも伸ばしたい方は、【例文あり】技術英語ライティングの書き方|エンジニアが使える文章術5選で仕様書・コードコメントのフレーズもまとめて確認してほしい。


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