グローバルチームでリモートワークをしていて、英語でのやりとりに自信が持てないと感じていないだろうか。
この記事では、リモートワークの現場で実際に使える英語フレーズ30選を、シーン別に紹介する。Slack・Zoom・GitHubなど、エンジニアが日常的に使うツールに絞って解説している。
読み終えれば、今日から使えるフレーズが手元に揃う。リモート英語コミュニケーションの壁を、一つずつ取り除いていこう。
リモートワークでエンジニアが直面する英語コミュニケーションの3つの壁
リモート環境では、対面では補えていたコミュニケーションの「隙間」が一気に露わになる。
壁①:文字情報だけでは意図が伝わらない
対面なら表情や声のトーンで補える部分が、テキストでは伝わらない。軽いつもりのコメントが冷たく受け取られることもある。
英語では特に注意が必要だ。「確認お願いします」と書くより、”Please check this when you get a chance.” と書く方が、温度感が伝わりやすい。
壁②:非同期のやりとりで意思決定が遅れる
時差があるチームでは、一往復のやりとりに24時間かかることもある。一度で意図を伝えきる「自己完結型の文章力」が求められる。
「誰が・何を・いつまでに」の3点が揃った文章を書く習慣が、非同期コミュニケーションの質を上げる。
壁③:ビデオ会議で発言のタイミングがつかめない
オンライン会議では、話し始めるタイミングが難しい。発言しようとして他の人と被り、そのまま黙ってしまった経験がある人も多いだろう。
使えるフレーズを事前に準備しておくことで、発言の心理的ハードルは大きく下がる。
非同期テキストで使える英語フレーズ10選【Slack・チャット編】
非同期コミュニケーションの基本は「読み手に負荷をかけない」ことだ。1メッセージで状況・依頼・期限が揃うよう意識する。
依頼・確認フレーズ
1. 作業をお願いするとき
Could you take a look at this when you have a moment?
手が空いたときに確認してもらえますか?「when you have a moment」を添えると押しつけがましくならない。
2. 急ぎでないことを伝えるとき
No rush on this, but could you review it by EOD Friday?
急ぎではないですが、金曜の終業までにレビューしてもらえますか?EOD(End of Day)は「終業時」の意味でよく使われる。
3. 確認・承認を求めるとき
Just wanted to confirm — are we aligned on this approach?
確認ですが、このアプローチで認識は合っていますか?「aligned」は「認識が一致している」というニュアンスで使える便利な単語だ。
4. 返信が遅れることを伝えるとき
I’ll get back to you by tomorrow morning.
明日の朝までに返信します。期限を明示するだけで、相手の不安を解消できる。
5. ステータスを報告するとき
Quick update: I’ve finished the implementation and it’s now in review.
進捗報告です。実装が完了し、現在レビュー中です。「Quick update:」で始めると、報告であることが一目でわかる。
ステータス・フォローアップフレーズ
6. ブロッカーを伝えるとき
I’m currently blocked on this — waiting for the API spec from the backend team.
現在ブロックされています。バックエンドチームからのAPI仕様待ちです。「blocked」は進捗が止まっている状態を端的に伝える表現だ。
7. 認識のズレを防ぐとき
Just to make sure we’re on the same page — the deadline is next Monday, right?
認識合わせのために確認ですが、締め切りは来週月曜で合っていますか?「on the same page」は「同じ認識を持っている」という意味でよく使われる。
8. 感謝を伝えるとき
Thanks for the quick turnaround on this!
迅速な対応、ありがとうございます!「quick turnaround」は「素早い対応・折り返し」を意味する。
9. 追加情報を補足するとき
One more thing — I noticed a potential edge case we should handle.
もう一点、対処すべきエッジケースを見つけました。「One more thing」で自然に話題を追加できる。
10. 議論をクローズするとき
I think we’ve covered everything. Let’s go ahead with this plan.
すべて確認できたと思います。このプランで進めましょう。「go ahead with」は「〜を進める」という意味で使いやすい。
ビデオ会議で使える英語フレーズ10選【Zoom・Teams編】
ビデオ会議では「発言できるかどうか」がコミュニケーションの質を左右する。使いやすいフレーズを事前に頭に入れておくことで、発言の壁が下がる。
会議の開始・進行フレーズ
11. 会議を始めるとき
Let’s get started. Thanks everyone for joining.
始めましょう。皆さん、ご参加ありがとうございます。シンプルで使いやすいオープニングフレーズだ。
12. 発言のタイミングをつかむとき
Sorry to jump in — I have a quick question about that.
割り込んで申し訳ないですが、それについて少し質問があります。「jump in」は会話に割り込む際の自然な表現だ。
13. 聞き取れなかったとき
Sorry, could you say that again? I missed the last part.
すみません、もう一度言っていただけますか?最後の部分が聞き取れませんでした。「I missed the last part」で聞き取れなかった部分を伝えられる。
14. 理解を確認するとき
If I understood correctly, we’re planning to release next week. Is that right?
正しく理解できていれば、来週リリース予定ですね。合っていますか?自分の理解を述べた上で確認することで、誤解を防げる。
15. 意見を求めるとき
I’d love to hear your thoughts on this.
これについてのご意見をお聞きしたいです。「your thoughts」は自然で丁寧な表現で、発言を促す際に使いやすい。
クロージング・確認フレーズ
16. アクションアイテムを確認するとき
Before we wrap up, let’s confirm the action items.
終わる前に、アクションアイテムを確認しましょう。「wrap up」は「締める・終わりにする」という意味だ。
17. 担当者を確認するとき
Who’s going to own this?
誰がこれを担当しますか?「own」は「責任を持って担当する」というニュアンスで使われる。
18. 会議を締めくくるとき
Thanks everyone. I’ll send a summary after this.
皆さんありがとうございました。後ほどサマリーを送ります。会議後のフォローを宣言することで信頼感が増す。
19. 音声トラブルのとき
You’re breaking up a bit — could you repeat that?
少し音声が途切れています。もう一度言っていただけますか?「breaking up」は音声が途切れる状態を表す定番表現だ。
20. 画面共有を促すとき
Could you share your screen so we can follow along?
画面を共有してもらえますか?一緒に確認したいです。「follow along」は「一緒についていく・確認する」という意味だ。
信頼を築くリモート英語コミュニケーションの3つのコツ
フレーズを覚えるだけでなく、コミュニケーション全体の質を上げるコツを押さえておこう。
コツ①:明確さを最優先にする
英語で書くとき、まず「何を伝えたいか」を一文で言えるかを確認する。結論を先に書き、背景は後で補足するPREP法が効果的だ。
例えば「このPRはパフォーマンス改善が目的です」と最初に述べてから詳細を続ける。”This PR aims to improve performance. Here’s what I changed:” という構成が理想的だ。
コツ②:温度感を言葉で補う
テキストは冷たく見えやすい。”Thanks!”, “Great catch!”, “Sounds good to me.” のような短いポジティブ表現を意識的に使うことで、関係性が温まる。
相手のコメントや提案を受け入れるとき、”That makes sense.” を一言添えるだけで印象が大きく変わる。
コツ③:フォローアップを欠かさない
リモートでは「言いっぱなし」になりやすい。会議後にサマリーを送る、Slackで決定事項をスレッドにまとめるなどのフォローアップが信頼につながる。
フォローアップは英語力より「習慣」の問題だ。箇条書きで構わないので、続けることを優先しよう。
ツール別・シーン別フレーズまとめ10選
GitHub・ドキュメント編
21. PRの概要を書くとき
This PR fixes the issue where the login form was not validating empty fields.
このPRは、ログインフォームが空のフィールドを検証しない問題を修正します。「This PR fixes/adds/updates」で始めると目的が明確になる。
22. レビューコメントを残すとき
Nit: Could we rename this variable for clarity?
細かい点ですが:わかりやすさのためにこの変数名を変えられますか?「Nit:」は小さな指摘であることを示す略語で、コードレビューでよく使われる。
23. ドキュメントに補足を書くとき
Note: This feature is only available for users with admin roles.
注意:この機能は管理者権限のユーザーのみ利用可能です。「Note:」や「Warning:」で始めると重要度が伝わりやすい。
24. Issueを起票するとき
Steps to reproduce: 1. Go to settings 2. Click “Save” 3. See error
再現手順:1. 設定に移動 2.「保存」をクリック 3. エラーが表示される。番号付きリストで手順を書くと読み手が動作を再現しやすい。
25. 作業が完了したことを伝えるとき
This has been resolved in the latest commit.
最新のコミットで解決しました。シンプルかつ明確に完了を伝えられる表現だ。
非常時・インシデント対応編
26. 障害を報告するとき
We’re seeing elevated error rates on the payment API. Investigating now.
決済APIのエラー率が上昇しています。現在調査中です。「Investigating now」を添えることで、対応中であることが伝わる。
27. 原因を特定したとき
Root cause identified: a misconfigured environment variable.
原因を特定しました:環境変数の設定ミスです。「Root cause identified:」で始めると調査フェーズが終わったことが明確になる。
28. 復旧したことを伝えるとき
The issue has been resolved. All systems are back to normal.
問題は解決しました。すべてのシステムが正常に戻っています。復旧報告の定番フレーズとして覚えておこう。
29. 作業の進捗を共有するとき(非常時)
Still investigating. Will update in 15 minutes.
引き続き調査中です。15分後に続報をお知らせします。短くても定期的に状況を共有することで、周囲の不安を抑えられる。
30. 再発防止策を共有するとき
We’ll add a monitoring alert to prevent this from happening again.
再発防止のために監視アラートを追加します。事後報告に再発防止策を添えると、チームからの信頼が増す。
チャット・DM特有の英語表現を強化したい方は、エンジニアの英語チャット・DM術も合わせて読んでほしい。
まとめ:リモート英語力を上げる実践ステップ
リモートワークの英語コミュニケーションは、フレーズの暗記よりも「使う習慣」が大切だ。
まず今日から始められるステップとして、以下の3つを実践してほしい。
- Slackで1日1フレーズ使う:この記事のフレーズを1つ選び、実際のやりとりで使ってみる。
- ビデオ会議で1回発言する:短くて構わない。「That makes sense.」だけでも十分だ。
- 会議後にサマリーを英語で送る:箇条書きで良い。書く習慣が英語力を着実に伸ばす。
リモート英語は「完璧な英語」より「伝わる英語」が目標だ。今日から少しずつ実践していこう。


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