「キャリア目標を英語でどう話せばいい?」「評価面談で自己アピールが英語でできない」——上司との英語でのキャリア相談に苦手意識を持つエンジニアは多い。
英語キャリア相談に必要なのは「高い英語力」ではない。目標・評価・昇進それぞれの「型」さえ覚えれば、誰でも自分のキャリアを英語で主体的に動かせる。
この記事では、エンジニアが実務で使える英語キャリア相談フレーズ30選をシーン別に解説する。キャリア目標の伝え方から評価面談・昇進相談まで完全網羅した。
型を持てば、英語キャリア相談は怖くない。
エンジニアが英語キャリア相談で困る3つの場面
英語キャリア相談が難しいのは、自分の希望や実績を「アピール」として伝えることへの心理的ハードルがあるからだ。まず3つの典型的な困りごとを確認しよう。
場面①:キャリア目標を英語でどう話せばいいかわからない
「将来はテックリードになりたい」——日本語でさえ上司に言いにくいのに、英語ではさらに言葉が出てこない。目標を英語で伝えるときは、「なりたいもの」だけでなく「そのためにどう動いているか」をセットで話すことが重要だ。
具体的なアクションと結びついた目標は、説得力が格段に増す。
場面②:評価面談で自己アピールを英語でうまく伝えられない
「この期間の成果を英語で話して」と言われた瞬間、頭が真っ白になるエンジニアは少なくない。謙遜文化が染みついた日本人エンジニアには、実績を英語でアピールすること自体に抵抗がある。
しかし評価面談では、自分の成果を明確に伝えなければ正当に評価されない。
場面③:昇進・昇給・役割変更の希望を英語で言い出せない
「昇進を希望しています」という一言を英語で言い出せないまま、機会を逃してきたエンジニアは多い。グローバルチームでは自ら声を上げない限り、キャリアは動かない。
丁寧さを保ちながら希望を明確に伝えるフレーズを覚えておくことが重要だ。
キャリア目標・成長意欲を伝えるフレーズ10選
キャリア目標を話すときは、「なりたい姿」と「そのための行動」を組み合わせて伝えよう。上司に「この人は方向性が明確だ」と思ってもらえる話し方が大切だ。
短期・長期のキャリア目標を伝えるフレーズ
① In the short term, I’d like to [短期目標]. Long term, I’m aiming to [長期目標].
(短期的には[短期目標]を目指しています。長期的には[長期目標]を目指しています。)
② My goal for this year is to [目標]. I think it aligns well with [チーム/会社の方向性].
(今年の目標は[目標]です。[チーム/会社の方向性]とも一致していると思います。)
③ I’d like to grow into a [役割] role over the next [X] years.
([X]年以内に[役割]のポジションに成長したいと思っています。)
④ I’m interested in taking on more [分野] responsibilities.
([分野]に関してより多くの責任を担いたいと思っています。)
⑤ I see myself eventually leading [チーム/プロジェクト]. What steps would you recommend?
(将来は[チーム/プロジェクト]をリードできるようになりたいです。どんなステップを踏むべきでしょうか?)
成長したい分野・スキルを伝えるフレーズ
⑥ I’d like to deepen my expertise in [技術/分野].
([技術/分野]の専門性をさらに深めたいと思っています。)
⑦ I’ve been working on improving my [スキル] — I’d love more opportunities to practice it.
([スキル]を向上させるよう取り組んでいます。実践できる機会をもっと得たいです。)
⑧ Are there any projects coming up where I could get exposure to [分野]?
([分野]に触れられる予定のプロジェクトはありますか?)
⑨ I’d like to get mentorship from someone with strong [スキル]. Do you have any suggestions?
([スキル]に強い方からメンタリングを受けたいです。誰かお勧めの方はいますか?)
⑩ I want to contribute beyond my current role — is there a way I can help with [取り組みたい領域]?
(現在の役割を超えて貢献したいと思っています。[取り組みたい領域]でお役に立てる方法はありますか?)
1on1でキャリアについて話すフレーズをさらに増やしたい方は、英語1on1ミーティングの進め方も参考にしてほしい。
評価面談・自己アピールフレーズ10選
評価面談では「事実+影響」の形で話すのが基本だ。「何をしたか」だけでなく「それがチームや会社にどんな影響を与えたか」をセットで伝えよう。
成果・貢献を英語でアピールするフレーズ
⑪ This quarter, I [具体的な成果]. As a result, [影響・結果].
(今四半期、[具体的な成果]を達成しました。その結果、[影響・結果]につながりました。)
⑫ I’m proud of [成果]. It had a direct impact on [影響].
([成果]を誇りに思っています。[影響]に直接つながりました。)
⑬ One of my key contributions was [貢献内容]. It helped the team [チームへの影響].
(主な貢献の一つは[貢献内容]です。チームが[チームへの影響]するのに役立ちました。)
⑭ I took ownership of [プロジェクト/課題] and delivered [結果] ahead of schedule.
([プロジェクト/課題]に責任を持って取り組み、予定より早く[結果]を達成しました。)
⑮ I improved [指標] by [数値]% through [具体的な施策].
([具体的な施策]によって[指標]を[数値]%改善しました。)
課題・改善点を正直に伝えるフレーズ
⑯ One area I’m still working on is [課題]. I’m addressing it by [対策].
(まだ取り組んでいる課題として[課題]があります。[対策]で改善しようとしています。)
⑰ I could have done better on [課題]. I learned [学んだこと] from that experience.
([課題]についてはもっとうまくできたと思います。その経験から[学んだこと]を学びました。)
⑱ I’d like to get your feedback on [自分の弱み]. How do you think I should approach it?
([自分の弱み]についてフィードバックをいただけますか?どう取り組むべきでしょうか?)
⑲ What does “meeting expectations” look like for someone at my level?
(私のレベルで「期待通り」とはどういう状態を指しますか?)
⑳ Where do you think I have the most room to grow?
(私が最も成長できる余地があるのはどの部分だと思いますか?)
評価面談でフィードバックを受け取るときのフレーズは、エンジニアの英語フィードバック術も合わせて確認しておこう。
昇進・昇給・役割変更の相談フレーズ10選
希望を伝えるときは「要求」ではなく「相談・提案」として話すのが鉄則だ。根拠と熱意を示しながら、上司と一緒に考えるスタンスで臨もう。
昇進・昇給の希望を伝えるフレーズ
㉑ I’d like to discuss the possibility of a promotion. I believe I’ve [根拠となる実績].
(昇進の可能性についてお話ししたいです。[根拠となる実績]を積んできたと感じています。)
㉒ I’d like to talk about my compensation. Based on [根拠], I feel a review may be appropriate.
(給与についてお話ししたいです。[根拠]を踏まえると、見直しが適切かもしれないと感じています。)
㉓ What would I need to demonstrate to be considered for the next level?
(次のレベルへの昇格を検討してもらうには、何を示す必要がありますか?)
㉔ I feel ready to take on [次の役割/責任]. Can we discuss what that path looks like?
([次の役割/責任]を担う準備ができていると感じています。そのための道筋についてお話しできますか?)
㉕ I’d appreciate your support in advocating for my promotion during the next review cycle.
(次の評価サイクルで昇進の推薦をサポートしていただけると嬉しいです。)
役割変更・新しい挑戦を相談するフレーズ
㉖ I’m interested in transitioning to a [役割] role. Is that something we could explore?
([役割]へのロール変更に興味があります。検討できる可能性はありますか?)
㉗ I’d love the opportunity to work on [プロジェクト/チーム]. How could I make that happen?
([プロジェクト/チーム]に携わる機会をいただきたいです。どうすれば実現できますか?)
㉘ I feel like my skills in [スキル] are underutilized. Is there a way to leverage them more?
([スキル]が十分に活かせていないと感じています。もっと活用できる方法はありますか?)
㉙ I’d like to take on a stretch assignment. Do you have anything in mind?
(ストレッチアサインメントに挑戦したいです。何か心当たりはありますか?)
㉚ I’m considering [転職/異動] in the long run. What’s your advice on how to best prepare?
(長期的に[転職/異動]を考えています。準備するためのアドバイスをいただけますか?)
英語での面接・転職相談でも使えるフレーズは、エンジニアの英語採用面接術も参考にしてほしい。
英語キャリア相談を成功させる3つのコツ
フレーズを覚えるだけでなく、キャリア相談全体の進め方を意識することで、上司の反応が大きく変わる。
事実・数字で実績を示す
「頑張っています」という曖昧なアピールは、英語では特に伝わりにくい。「リードタイムを20%短縮した」「バグ報告件数を月30件から12件に削減した」のように、事実と数字で実績を示そう。
数字があると、上司も評価しやすくなる。
「希望」ではなく「提案」として話す
“I want a promotion.” ではなく “I’d like to discuss the possibility of a promotion.” という表現を使うだけで、印象が大きく変わる。「要求」より「相談」として持ちかけるほうが、上司は前向きに聞いてくれる。
「私はこう考えているが、あなたはどう思うか」という協調的なスタンスが英語キャリア相談の基本だ。
定期的な1on1でキャリアを話題にする
キャリアの話を年に一度の評価面談だけに委ねると、機会を逃しやすい。月次の1on1などで「今四半期どんなことに取り組んだか」「次にどんなことをやりたいか」を定期的に話す習慣をつけよう。
継続的なコミュニケーションが、上司との信頼関係を築き、キャリアチャンスを増やす。
英語キャリア相談の実践練習をしたい方は、ITエンジニアにおすすめのオンライン英会話5選でロールプレイを試してほしい。
キャリアアップのためにテクニカルインタビューを英語で突破したい方は、エンジニアの英語テクニカルインタビュー術のフレーズも活用してほしい。
まとめ:英語キャリア相談は「型」を覚えれば怖くない
英語キャリア相談は「完璧な英語」ではなく「型と準備」で成立する。この記事で紹介したフレーズ30選を使えば、目標・評価・昇進のすべての場面で自分のキャリアを英語で主体的に動かせる。
今日からできることをまとめる。
- キャリア目標は “In the short term, I’d like to… Long term, I’m aiming to…” で伝える
- 成果アピールは “I [成果]. As a result, [影響].” の事実+影響で話す
- 昇進相談は “I’d like to discuss the possibility of…” で「相談」として切り出す
- 定期的な1on1でキャリアの話を上司と継続的に共有する
型を持てば、英語キャリア相談は怖くない。フレーズを1つずつ次の1on1や評価面談で使い、自分のキャリアを英語で切り開いていこう。


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