「問題を読んだ瞬間に頭が真っ白になった」「思考プロセスを英語で声に出しながら進められなかった」——英語でのテクニカルインタビューに苦手意識を持つエンジニアは多い。
グローバル企業のテクニカルインタビューを経験してきた立場から言うと、英語テクニカルインタビューで問われるのは「英語力」ではない。問題確認・思考の言語化・詰まったときの対処、それぞれの「型」さえ覚えれば、誰でも面接官と対話しながらコーディング問題を解き進められる。
この記事では、エンジニアが実務で使える英語テクニカルインタビューフレーズ30選をシーン別に解説する。要件確認からコード説明・詰まったときの対処・解法最適化まで完全網羅した。
型を持てば、英語テクニカルインタビューは怖くない。
エンジニアが英語テクニカルインタビューで困る3つの場面
英語テクニカルインタビューが難しいのは、「コーディング」と「英語での説明」を同時にこなす必要があるからだ。まず3つの典型的な困りごとを確認しよう。
場面①:問題を理解する前に頭が真っ白になる
問題文を読んだ瞬間に「何を聞かれているのかわからない」「制約条件を英語で読み解けない」——この状態のまま実装を始めると、的外れな解答になる。テクニカルインタビューで最初にすべきは、問題を確認し仮定を明確にすることだ。「確認フレーズ」を覚えるだけで、問題解釈のミスを防げる。
場面②:思考プロセスを英語で声に出しながら進められない
面接官が見ているのは「正しい答え」だけではない。「どう考えているか」のプロセスだ。黙ってコードを書くだけでは、面接官に思考が伝わらず評価されない。Think aloud(考えながら声に出す)のフレーズを覚えれば、コーディング中に自然と思考を共有できる。
場面③:詰まったとき・解法を説明するときの言葉が出ない
「詰まっても助けを求めていいのか」「時間計算量をどう英語で説明するのか」——テクニカルインタビューでの詰まり方と最適化の説明は、知らないと対応できない。詰まったときのフレーズと解法評価フレーズを用意しておくだけで、面接官との対話が格段にスムーズになる。
問題確認・要件整理フレーズ10選
テクニカルインタビューの最初の5分が勝負だ。問題を正しく理解してから実装を始めるための確認フレーズを覚えよう。
問題を読み解く・仮定確認のフレーズ
① Let me make sure I understand the problem. We need to [問題の要約]. Is that correct?
(問題を正しく理解しているか確認させてください。[問題の要約]が必要ですね。合っていますか?)
② Before I start coding, I’d like to clarify a few things.
(コーディングを始める前に、いくつか確認させてください。)
③ Can I assume the input is always valid, or do I need to handle invalid inputs?
(入力は常に有効と仮定できますか?それとも無効な入力も処理する必要がありますか?)
④ What should I return if the input is empty — null, an empty array, or something else?
(入力が空の場合は何を返すべきですか——null、空の配列、それとも別のものですか?)
⑤ Is the input sorted, or should I assume it could be in any order?
(入力はソートされていますか?それとも任意の順序の可能性がありますか?)
エッジケース・制約確認のフレーズ
⑥ What are the constraints on the input size? Can n be up to 10^6?
(入力サイズの制約はありますか?nは最大10^6になりますか?)
⑦ Can the array contain duplicate values, or are all elements unique?
(配列には重複する値が含まれる可能性がありますか?それとも全要素はユニークですか?)
⑧ Should I optimize for time complexity, space complexity, or both?
(時間計算量、空間計算量、またはその両方を最適化すべきですか?)
⑨ Is there a specific expected output format I should follow?
(従うべき特定の出力フォーマットはありますか?)
⑩ Let me think of a simple example first to make sure I understand. If the input is [例], the expected output would be [例], right?
(理解を確認するためにまず簡単な例を考えます。入力が[例]の場合、期待される出力は[例]ですね?)
英語採用面接全体のフレーズをさらに深掘りしたい方は、エンジニアの英語採用面接術も参考にしてほしい。
思考プロセスを声に出すフレーズ10選
面接官はコードの正しさと同時に「どう考えているか」を見ている。実装しながら思考を言語化するフレーズをセットで覚えよう。
アプローチを説明するフレーズ
⑪ My first thought is to use a [データ構造/アルゴリズム] approach. Let me walk you through my thinking.
(最初のアイデアは[データ構造/アルゴリズム]アプローチを使うことです。考え方を説明します。)
⑫ A brute-force solution would be O(n²), but I think we can do better. Let me think about how to optimize.
(ブルートフォース解はO(n²)ですが、改善できると思います。最適化の方法を考えます。)
⑬ I’m thinking of using a hash map here to reduce the lookup time from O(n) to O(1).
(ここではハッシュマップを使って探索時間をO(n)からO(1)に削減することを考えています。)
⑭ Let me consider the trade-offs. This approach is faster but uses more memory. Is that acceptable?
(トレードオフを考えます。このアプローチは速いですがメモリを多く使います。それで問題ありませんか?)
⑮ Before I code, let me outline the steps: first [ステップ1], then [ステップ2], finally [ステップ3].
(コーディングの前に手順を整理します。まず[ステップ1]、次に[ステップ2]、最後に[ステップ3]です。)
実装しながらコードを説明するフレーズ
⑯ I’m initializing a variable here to keep track of [目的].
(ここで[目的]を追跡するための変数を初期化しています。)
⑰ This loop iterates through each element and checks if [条件]. If so, [処理].
(このループは各要素を反復処理して[条件]かどうかを確認します。そうなら[処理]します。)
⑱ I’m using a two-pointer technique here — one starts at the beginning, the other at the end.
(ここで2ポインタテクニックを使います。一方は先頭から、もう一方は末尾から始めます。)
⑲ Let me add a base case here to handle the edge case where [エッジケース].
([エッジケース]のエッジケースを処理するためにここにベースケースを追加します。)
⑳ I think there might be a bug here. Let me trace through this with [例] to verify.
(ここにバグがあるかもしれません。[例]で追跡して確認させてください。)
面接以外でも英語で技術的な質問・相談をする場面で使えるフレーズは、エンジニアの英語質問・相談術も合わせて確認しておこう。
詰まったとき・解法最適化フレーズ10選
詰まっても黙り込むのが一番のNG。詰まり方と最適化の説明フレーズを覚えて、対話しながら前に進もう。
詰まったとき・ヒントを求めるフレーズ
㉑ I’m a bit stuck on [詰まっている部分]. Could you give me a hint or point me in the right direction?
([詰まっている部分]で少し詰まっています。ヒントや方向性を教えていただけますか?)
㉒ I’m thinking through a few approaches, but I’m not sure which is most appropriate here. Can I talk through them with you?
(いくつかのアプローチを考えていますが、どれが最適かわかりません。一緒に考えていいですか?)
㉓ Let me take a step back and think about this differently.
(少し立ち止まって、別の角度から考えてみます。)
㉔ I’m not 100% sure about this part — is my approach on the right track?
(この部分は100%確信がありません。アプローチの方向性は合っていますか?)
㉕ I know there should be a cleaner way to do this. Let me think for a moment.
(もっとシンプルな方法があるはずです。少し考えさせてください。)
時間・空間計算量を説明するフレーズ
㉖ The time complexity of this solution is O(n log n) because of the sorting step.
(このソリューションの時間計算量は、ソートのステップのためO(n log n)です。)
㉗ The space complexity is O(n) since we’re storing up to n elements in the hash map.
(ハッシュマップに最大n個の要素を格納するため、空間計算量はO(n)です。)
㉘ We could improve the space complexity to O(1) if we sort in place, but that would modify the input.
(in-placeでソートすれば空間計算量をO(1)に改善できますが、入力を変更することになります。)
㉙ I believe this is optimal for this type of problem, but I’m open to suggestions if you see a better approach.
(この種の問題ではこれが最適だと思いますが、より良いアプローチがあればご提案ください。)
㉚ Shall I also write test cases to verify the solution handles all the edge cases we discussed?
(議論したすべてのエッジケースを処理することを確認するテストケースも書きますか?)
英語面接通過後のキャリア交渉を英語で進めたい方は、エンジニアの英語キャリア相談術のフレーズも活用してほしい。
英語テクニカルインタビューを突破する3つのコツ
フレーズを覚えるだけでなく、面接全体の進め方を意識することで評価が大きく変わる。
必ず声に出して考える(Think aloud)
沈黙してコードを書くのは、テクニカルインタビューで最もよくある失敗だ。面接官は「プロセス」を評価している。正しい答えより「どう考えたか」の方が重要なことも多い。”I’m thinking about using a binary search here because…” と声に出しながら進めよう。
最初に完璧な解を目指さない
いきなり最適解を出そうとして詰まるより、ブルートフォース解から始めて最適化していく方が評価が高い。”Let me start with a brute-force approach and then optimize.” と最初に宣言するだけで、面接官に思考の段階が伝わる。段階的に改善していく姿勢こそが、実務でのエンジニアリング力を示す。
フィードバックを求めながら進める
「一方的に解くのではなく、面接官と対話しながら進める」のがテクニカルインタビューの理想形だ。”Does this approach make sense?” “Is there anything I’m missing?” と定期的に確認を取ろう。対話しながら進めることで、詰まったときもヒントをもらいやすくなる。
英語テクニカルインタビューの実践練習をしたい方は、ITエンジニアにおすすめのオンライン英会話5選でロールプレイを試してほしい。
まとめ:英語テクニカルインタビューは「型」を覚えれば怖くない
英語テクニカルインタビューは「英語力」ではなく「問題確認・思考の言語化・詰まり方の型」で乗り越えられる。この記事で紹介したフレーズ30選を使えば、面接官と対話しながら自信を持ってコーディング問題に取り組める。
今日からできることをまとめる:
- 問題を受け取ったら即コードを書かず “Let me clarify a few things.” から始める
- 実装中は “I’m thinking of using…” で思考を声に出す
- 詰まったら沈黙せず “I’m a bit stuck — could you give me a hint?” と伝える
- 解法が完成したら “The time complexity is…” で計算量を説明する
型を持てば、英語テクニカルインタビューは怖くない。フレーズを1つずつ練習し、次のインタビューで自分のキャリアを英語で切り開いていこう。


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