「プロジェクトの週次報告を英語でまとめようとしたら、”on track” と “behind schedule” くらいしか出てこなかった」——グローバル案件に初めて入ったエンジニアが必ずぶつかる壁だ。
英語ステータスアップデートには「型」がある。サマリー→進捗→課題→スケジュール→ネクストステップの流れを押さえれば、誰でも的確な進捗報告ができる。
この記事では、ITプロジェクトの定期進捗報告で実際に使えるフレーズ30選をシーン別に解説する。週次報告からスプリントレビューまで完全網羅した。
型を持てば、英語ステータス報告は怖くない。
英語ステータス報告で詰まる3つの場面
場面①:全体ステータスをひと言でまとめられない
「プロジェクトは概ね順調です」を英語にしようとすると詰まる。RAGステータス(Red/Amber/Green)や “on track” を軸に、全体像をひと言で伝えるフレーズを持っておくことが解決の糸口だ。
場面②:遅延・課題を角を立てずに伝えられない
問題をそのまま伝えると関係が悪化しそうで、言葉を選びすぎて結局何も伝わらない。「問題+原因+対策」をセットで伝えるフレーズを覚えておけば、誠実さとプロフェッショナリズムを両立できる。
場面③:アクションアイテムの確認を英語でできない
報告が終わったあと、次のアクションの確認を英語でスムーズにできない。担当者・期日・アクション内容をセットで確認するフレーズが、報告を「実行につながるもの」に変える。
ステータスサマリー・冒頭で使えるフレーズ(①〜⑤)
全体ステータスを伝えるフレーズ
① Overall, the project is on track / at risk / behind schedule as of 2026/04/29.
([日付]時点で、プロジェクトは順調 / リスクあり / 遅延しています。)
② I’d like to give you a quick status update on [プロジェクト名]. Here’s where we stand.
([プロジェクト名]の進捗を簡単にお伝えします。現状はこうなっています。)
③ The current status is Green / Amber / Red. Let me walk you through the key points.
(現在のステータスはグリーン / アンバー / レッドです。主なポイントをご説明します。)
進捗率・全体感を伝えるフレーズ
④ We’re [X]% complete against the planned [Y]%, which puts us [ahead of / on / behind] schedule.
(計画の[Y]%に対して[X]%完了しており、スケジュールより[進んでいる / 同じ / 遅れている]状態です。)
⑤ Before diving into details, the headline is: [one-line summary].
(詳細に入る前に、一言でまとめると:[一行サマリー]です。)
ミーティング全体の進行を英語でリードするフレーズは、英語ミーティングで使えるフレーズ30選も参考にしてほしい。
進捗・完了タスクを報告するフレーズ(⑥〜⑪)
完了した作業を伝えるフレーズ
⑥ This week, we completed [タスク1], [タスク2], and [タスク3] as planned.
(今週は計画通り、[タスク1]、[タスク2]、[タスク3]を完了しました。)
⑦ We’ve successfully delivered [マイルストーン] on schedule. The team did a great job here.
([マイルストーン]を予定通りデリバリーしました。チームがよく頑張ってくれました。)
⑧ We’re currently working on [タスク], which is [X]% complete and on track to finish by [日付].
(現在[タスク]に取り組んでおり、[X]%完了しています。[日付]までに完了する見込みです。)
進行中の作業を伝えるフレーズ
⑨ Since the last update, we’ve made progress on [エリア]. Here’s a quick summary of what was done.
(前回の報告以降、[エリア]で進捗がありました。完了した内容を簡単にまとめます。)
⑩ The development work is proceeding well. No major deviations from the plan at this point.
(開発作業は順調に進んでいます。現時点で計画からの大きな乖離はありません。)
⑪ We’ve closed [X] out of [Y] tickets this sprint, which puts us [ahead of / on / behind] our velocity target.
(今スプリントで[Y]件中[X]件のチケットをクローズしました。ベロシティ目標より[進んでいる / 同じ / 遅れている]状態です。)
デイリースタンドアップでの進捗報告フレーズをさらに学びたい方は、エンジニアの英語スタンドアップ術も合わせて確認してほしい。
課題・リスク・ブロッカーを伝えるフレーズ(⑫〜⑱)
課題・ブロッカーを報告するフレーズ
⑫ We have one blocker I’d like to flag: [内容]. This is currently affecting [影響範囲].
(お伝えしたいブロッカーが1件あります:[内容]。現在[影響範囲]に影響が出ています。)
⑬ There’s a risk we need to be aware of: [リスク内容]. The potential impact is [影響].
(認識しておくべきリスクがあります:[リスク内容]。潜在的な影響は[影響]です。)
⑭ We’re currently behind on [タスク] due to [理由]. We’re working on a recovery plan.
([理由]により、現在[タスク]が遅延しています。回復プランを検討中です。)
誠実さを保ちながら問題を伝えるフレーズ
⑮ To be transparent, we’ve encountered [問題]. Here’s the current situation and our plan to address it.
(率直にお伝えすると、[問題]が発生しました。現状と対応計画をご説明します。)
⑯ This issue is [within / outside] our control. Here’s what we’re doing to address it.
(この問題は[私どもの制御範囲内 / 外]です。対応策をお伝えします。)
⑰ The dependency on [他チーム/外部ベンダー] hasn’t been resolved yet, which is putting [タスク] at risk.
([他チーム/外部ベンダー]への依存関係がまだ解決されておらず、[タスク]にリスクが生じています。)
⑱ We’re escalating this because it requires [判断/リソース/承認]. We need a decision by [日付].
([判断/リソース/承認]が必要なため、エスカレーションします。[日付]までに決定が必要です。)
ステークホルダーへのリスク説明やエスカレーションフレーズは、エンジニアの英語ステークホルダー報告術も参考にしてほしい。
スケジュール・マイルストーン状況を伝えるフレーズ(⑲〜㉔)
マイルストーン進捗を伝えるフレーズ
⑲ The next milestone is [マイルストーン], targeted for [日付]. We’re currently on track to meet it.
(次のマイルストーンは[マイルストーン]で、[日付]を目標としています。現時点では達成見込みです。)
⑳ We’ve completed [X] out of [Y] planned milestones. The remaining ones are [マイルストーン1] and [マイルストーン2].
(計画した[Y]件のマイルストーンのうち[X]件が完了しました。残りは[マイルストーン1]と[マイルストーン2]です。)
㉑ The critical path runs through [タスク] → [タスク] → [タスク]. Any delay here directly impacts the go-live date.
(クリティカルパスは[タスク]→[タスク]→[タスク]です。ここでの遅延は本番稼働日に直接影響します。)
遅延・スケジュール調整を伝えるフレーズ
㉒ We’re projecting a [X-day] delay on [フェーズ/タスク]. The revised completion date is [日付].
([フェーズ/タスク]で[X日]の遅延が見込まれます。修正後の完了予定日は[日付]です。)
㉓ To recover the schedule, we’re proposing [対応策]. This should bring us back on track by [日付].
(スケジュールを回復するため、[対応策]を提案します。[日付]までに計画通りに戻る見込みです。)
㉔ The go-live date remains [日付], but we’re closely monitoring [リスク項目] to ensure we stay on track.
(本番稼働日は[日付]のままですが、[リスク項目]を注視して計画通り進めるよう管理しています。)
アクションアイテム・ネクストステップを確認するフレーズ(㉕〜㉚)
前回のアクションを確認するフレーズ
㉕ Let me quickly recap the action items from last time: [アクション1] — [担当者], [アクション2] — [担当者]. Both are complete.
(前回のアクションアイテムを確認します:[アクション1]—[担当者]、[アクション2]—[担当者]。いずれも完了しています。)
㉖ [アクション] is still in progress. [担当者] is targeting completion by [日付].
([アクション]はまだ進行中です。[担当者]が[日付]までの完了を目標にしています。)
次のアクションを確認・依頼するフレーズ
㉗ For next week, the priorities are: [①], [②], and [③].
(来週の優先事項は[①]、[②]、[③]です。)
㉘ We need a decision from your side on [課題] by [日付] to keep the project on track.
(プロジェクトを計画通り進めるには、[日付]までに[課題]についてご判断をいただく必要があります。)
㉙ Before we close, let me confirm the action items: [アクション] — Owner: [担当者], Due: [日付].
(終わる前にアクションアイテムを確認します:[アクション]—担当:[担当者]、期日:[日付]。)
㉚ Our next status update will be on [日付]. Please reach out if anything comes up in the meantime.
(次回のステータス報告は[日付]です。それまでに何かあればいつでもご連絡ください。)
英語ステータス報告を成功させる3つのコツ
RAGステータスで全体像を瞬時に伝える
英語プロジェクトでは “Green / Amber / Red” のRAGステータスが共通言語だ。報告の冒頭で “The current status is Amber.” と一言言うだけで、聴衆全員が状況を瞬時に把握できる。詳細を説明する前に全体像を示すことで、報告全体の理解度が格段に上がる。
「問題」と「対策」を必ずセットで報告する
問題だけを報告するのは「愚痴」になる。”We’re behind on X due to Y. We’re doing Z to recover.” のように、原因と対策をセットにすることで、「問題を把握し、対処しているプロ」という信頼感を与えられる。対策がまだない場合も “We’re currently assessing options.” と一言加えるだけで印象が変わる。
アクションアイテムはOwner+Deadlineをセットにする
報告の最後に「誰が、何を、いつまでに」を明確にすることが、ステータス報告を「実行につながるもの」にする鍵だ。”Action: [内容] — Owner: [担当者] — Due: [日付]” の形式で確認することを習慣にすれば、報告後のフォローアップが格段にスムーズになる。
スコープ変更の影響をクライアントに報告するフレーズは、エンジニアの英語スコープ管理術も参考にしてほしい。
進捗報告に組み込むリスク報告フレーズは、エンジニアの英語リスク管理術も参考にしてほしい。
外部ベンダーとの英語交渉フレーズは、エンジニアの英語ベンダー交渉術も参考にしてほしい。
遅延や品質問題を抱えたプロジェクトを立て直すための英語フレーズはエンジニアの英語プロジェクト立て直し術で解説している。
マイルストーン状況を報告する場面では、エンジニアの英語フェーズゲート・マイルストーンレビュー術も合わせて参考にしてほしい。
進捗報告を経営層・ステアリングコミッティに向けてエスカレーションする場面では、エンジニアの英語ステアリングコミッティ術も参考にしてほしい。
まとめ:英語ステータス報告は「型」を覚えれば怖くない
英語プロジェクト進捗報告は「流暢さ」ではなく「構造」で勝負する。この記事で紹介したフレーズ30選を使えば、サマリーから課題・スケジュール・アクションアイテムまで、進捗報告の全シーンを英語でカバーできる。
今日からできることをまとめる:
- 冒頭は “Overall, the project is [on track / at risk / behind schedule].” でRAGを示す
- 進捗は “We completed X as planned.” と “We’re currently working on Y.” で構造的に伝える
- 課題は “We encountered X due to Y. We’re doing Z to address it.” で問題+対策をセットにする
- スケジュールは “The next milestone is X, targeted for 2026/04/29.” でマイルストーンを軸に伝える
- 締めは “The action items are: [アクション] — Owner: [担当者] — Due: [日付].” で確認する
構造を持った英語ステータス報告は、クライアントやステークホルダーの信頼を獲得し、プロジェクトを前に進める力を持つ。フレーズを1つずつ次の報告で使い、英語で現場を動かす報告力を身につけていこう。


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