英語でプロジェクトステータスレポートを書くよう言われたとき、何をどの粒度で報告すればよいか、RAGステータスをどう使えばよいか迷った経験はないだろうか。
プロジェクトステータスレポート(Project Status Report)は「プロジェクトの今週の進捗・課題・リスク・次週の計画」をステークホルダーに伝えるための定期報告書だ。概要・スコープ/スケジュール/コストの達成状況・課題とリスク・次週の計画の4つを押さえれば、英語でも問題なく整備できる。
この記事では、英語プロジェクトステータスレポートに必要な4つの構成要素と、そのまま使える日英テンプレートを紹介する。コピペして使えばすぐに週次報告で活用できる。
プロジェクトステータスレポートに必要な4つの構成要素
プロジェクトステータスレポートはプロジェクトの「今」を関係者全員に伝える文書だ。詳細な議事録ではなく、意思決定者が5分で読んで状況を把握できる簡潔さが求められる。以下の4つが実務で使いやすい構成要素になる。
- 概要・全体ステータス(Executive Summary / Overall Status)
- スコープ・スケジュール・コストの達成状況(Scope / Schedule / Cost Status)
- 課題とリスク(Issues and Risks)
- 次週の計画(Next Week’s Plan)
ステータスレポートと議事録の違い
議事録は「会議で何が話されたか・何が決まったか」を記録する文書だ。ステータスレポートは「プロジェクト全体が今どこにいるか・次に何をするか」を定期的に報告する文書だ。議事録が「会議の記録」なら、ステータスレポートは「プロジェクトの健康診断書」に当たる。
なぜ英語で書くのか
グローバルプロジェクトでは、週次報告がメールやConfluenceで英語共有されることが多い。英語でステータスレポートを整備することで、タイムゾーンをまたいだステークホルダー全員が同じ情報を受け取れる。
テンプレートをダウンロード(Word)
以下のWordファイルをダウンロードして、プロジェクトに合わせてカスタマイズして使ってほしい。表の列・行はそのまま追加・削除できる。
📥 日本語テンプレートをダウンロード(Word)
📥 Download English Template (Word)
日本語版テンプレート(コピペOK)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プロジェクト名 | (例:〇〇システム開発プロジェクト) |
| 報告期間 | (例:2026年7月7日〜2026年7月11日) |
| 作成者 | (例:田中(PM)) |
| 作成日 | (例:2026年7月11日) |
| 全体ステータス | 🟢 Green / 🟡 Yellow / 🔴 Red |
概要(エグゼクティブサマリー)
(3〜5文で今週のポイントを要約する。何が進んだか・何が課題か・次に何をするかを記載する)
例:スプリント8が完了し、REQ-020〜025の実装が完了した。テスト工程は計画通り進行中で、Critical/Highバグはゼロ。来週はUATを開始し、受け入れテストの実施をステークホルダーと進める予定。
スコープ・スケジュール・コストの達成状況
| 項目 | ステータス | 計画 | 実績 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| スコープ | 🟢 | 全50件 | 完了42件 / 進行中8件 | 計画通り |
| スケジュール | 🟡 | リリース:8月1日 | 現状:8月8日見込み | 1週間のリスクあり |
| コスト | 🟢 | 〇〇万円 | 消化率85%(計画比+2%) | 軽微な超過 |
課題とリスク
| 種別 | 内容 | 優先度 | 対応状況 | 担当 |
|---|---|---|---|---|
| 課題 | UAT環境のセットアップが遅れており、UATの開始が3日ずれ込む見込み | 高 | インフラチームと調整中 | 田中 |
| リスク | 外部APIの仕様変更通知が未達。対応工数が不明 | 中 | ベンダーに確認メール送付済み | 佐藤 |
先週の完了事項
- スプリント8完了:REQ-020〜025の実装完了
- テスト自動化カバレッジ:85%達成(目標:80%)
- ステアリングコミッティ資料の作成・提出完了
次週の計画
| No. | タスク | 担当 | 完了基準 |
|---|---|---|---|
| 1 | UAT環境のセットアップ完了 | インフラチーム | UAT環境でアプリが正常動作することを確認 |
| 2 | UAT開始(REQ-001〜010) | QAチーム + ステークホルダー | 10件のテストケース実施完了 |
| 3 | 外部APIベンダーとの仕様確認ミーティング | 佐藤 | 影響範囲と対応工数の確定 |
英語版テンプレート(コピペOK)
Basic Information
| Item | Details |
|---|---|
| Project Name | (e.g., [System] Development Project) |
| Reporting Period | (e.g., July 7–11, 2026) |
| Prepared By | (e.g., Tanaka, PM) |
| Date | (e.g., July 11, 2026) |
| Overall Status | 🟢 Green / 🟡 Yellow / 🔴 Red |
Executive Summary
(Summarize this week’s highlights in 3–5 sentences: what was accomplished, what issues arose, and what’s planned next.)
Example: Sprint 8 was completed with REQ-020–025 fully implemented. Testing is on track with zero Critical/High bugs. Next week, UAT will begin and we will work with stakeholders to execute acceptance testing.
Scope / Schedule / Cost Status
| Item | Status | Planned | Actual | Comment |
|---|---|---|---|---|
| Scope | 🟢 | 50 items total | 42 done / 8 in progress | On track |
| Schedule | 🟡 | Release: Aug 1 | Projected: Aug 8 | 1-week risk |
| Cost | 🟢 | ¥[X] | 85% consumed (+2% vs. plan) | Minor overrun |
Issues and Risks
| Type | Description | Priority | Status | Owner |
|---|---|---|---|---|
| Issue | UAT environment setup is delayed; UAT start date may slip by 3 days | High | Coordinating with infra team | Tanaka |
| Risk | External API spec change notice not yet received; effort impact unknown | Medium | Confirmation email sent to vendor | Sato |
Last Week’s Accomplishments
- Sprint 8 complete: REQ-020–025 implemented
- Test automation coverage: 85% achieved (target: 80%)
- Steering committee materials prepared and submitted
Next Week’s Plan
| No. | Task | Owner | Completion Criteria |
|---|---|---|---|
| 1 | Complete UAT environment setup | Infra team | App running correctly in UAT environment |
| 2 | Start UAT (REQ-001–010) | QA team + Stakeholders | 10 test cases executed |
| 3 | Meeting with external API vendor to confirm spec impact | Sato | Impact scope and effort confirmed |
各セクションの書き方と例文
テンプレートを埋めるときに悩みやすいポイントを解説する。
RAGステータスの判断基準
RAGステータスは「プロジェクトが今どの状態か」を一目で伝えるシグナルだ。Greenだから問題なし・Redだから失敗ではなく、Yellowになったときに「なぜ・どう対処するか」をセットで報告することが重要だ。
| ステータス | 目安 | 報告のポイント |
|---|---|---|
| 🟢 Green | 計画通り | 主要な達成事項を1〜2行で記載する |
| 🟡 Yellow | 軽微なリスクあり | 原因と対処策を明記する |
| 🔴 Red | 重大な遅延・問題あり | エスカレーションが必要な内容を明確にする |
コミュニケーション管理計画書でステータスレポートの配布ルートを整備しておくことで、報告が確実にステークホルダーに届く。英語コミュニケーション管理計画書の書き方と合わせて活用してほしい。
プロジェクトステータスレポートでよく使う英語表現
実務でよく使う英語表現を場面別にまとめた。
進捗報告フレーズ
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 計画通りに進んでいます | The project is on track. |
| 〇〇が完了しました | [Task/Phase] has been completed. |
| 今週の完了率は〇%です | The completion rate this week is [X]%. |
| 軽微な遅延が発生しています | There is a minor delay. |
| 遅延を取り戻す計画があります | We have a recovery plan in place. |
課題・リスク報告フレーズ
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 新たな課題が発生しました | A new issue has been identified. |
| 対応中です | This is currently being addressed. |
| ステークホルダーへのエスカレーションが必要です | This requires escalation to stakeholders. |
| リスクが顕在化しました | The risk has materialized. |
| 影響を最小化するために〇〇を実施します | We will [action] to minimize the impact. |
プロジェクト憲章で定めた目標・マイルストーン・体制をもとに週次報告を行うことで、憲章とステータスレポートが一体となった報告体制が整う。英語プロジェクト憲章の書き方と合わせて活用してほしい。
まとめ:英語プロジェクトステータスレポートは4つのセクションで完成する
英語プロジェクトステータスレポートに必要な構成要素を整理した。
- 概要はエグゼクティブサマリーとして3〜5文にまとめ、意思決定者が全体像を5分で把握できるよう簡潔に書く
- スコープ・スケジュール・コストの達成状況はRAGステータスと数値で対比し、「計画に対して今どこにいるか」を一目でわかる状態にする
- 課題とリスクは種別・優先度・対応状況・担当者をセットで記録し、「誰が・何を・いつまでに対処するか」を明確にする
- 次週の計画はタスク・担当者・完了基準をセットで記載し、次回の報告で進捗確認ができる形にする
テンプレートをコピーして、まず「全体ステータス」のRAGをつけることから始めてほしい。Greenか否かを最初に判断することで、報告書全体の優先度が自然と決まり、読み手も重要な情報から読める。
会議での進捗報告は英語会議議事録の書き方と連携して記録を残すことで、「誰がいつ何を決めたか」の証跡とステータスレポートが一体となった管理体制が整う。


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