英語で自己評価(パフォーマンスレビュー)を書くよう求められたとき、何をどこまでアピールしていいか迷った経験はないだろうか。
パフォーマンスレビューは外資・グローバル企業で昇給・昇進を左右する重要文書だ。5つのセクション構成と「成果を数字で書く」原則さえ押さえれば、英語でも問題なく書ける。
この記事では、エンジニアの英語パフォーマンスレビューに必要な5つの構成要素と、そのまま使える日英テンプレートを紹介する。コピペして使えばすぐに評価シーズンで活用できる。
パフォーマンスレビューに必要な5つの構成要素
パフォーマンスレビュー(自己評価:Self-Assessment)は半期・年次の評価サイクルで自分の成果を文書化するものだ。以下の5つが標準的な構成要素になる。
- 基本情報(Review Info)
- 成果サマリー(Key Accomplishments)
- 目標の達成状況(Goals Review)
- 強み・改善点(Strengths & Growth Areas)
- 次期の目標(Goals for Next Period)
日本の自己評価との違い
英語のパフォーマンスレビューでは謙遜は不要だ。「チームのおかげ」と書くと、評価者には「本人の貢献が不明」としか伝わらない。自分の貢献(I led / I built / I improved)を主語を明確にして書くのが標準だ。
ただし誇張は信頼を失う。「数字で証明できる成果」だけを書くことで、謙遜も誇張もない説得力が生まれる。
なぜ英語で書くのか
グローバル企業では評価者が日本語を読めないケースが多い。カリブレーション(評価会議)では書面だけが判断材料になるため、英語で具体的に書けるかどうかが評価に直結する。
「評価会議であなたを弁護する資料」がパフォーマンスレビューの本質だ。
テンプレートをダウンロード(Word)
以下のWordファイルをダウンロードして、プロジェクトに合わせてカスタマイズして使ってほしい。表の列・行はそのまま追加・削除できる。
📥 日本語テンプレートをダウンロード(Word)
📥 Download English Template (Word)
日本語版テンプレート(コピペOK)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名・役職 | (例:山田 太郎・シニアバックエンドエンジニア) |
| 評価期間 | (例:2026年上半期(1月〜6月)) |
| マネージャー | (名前) |
| 提出日 | YYYY-MM-DD |
成果サマリー(3〜5個)
| # | 成果 | インパクト |
|---|---|---|
| 1 | (例:決済APIのレスポンスタイムを40%改善した) | (例:タイムアウト起因の失注が月200件減少し、売上損失を防いだ) |
| 2 | (例:レガシーシステムのマイクロサービス移行を6か月で完了した) | (例:デプロイ頻度が月1回から週2回に向上し、リリース速度が8倍になった) |
| 3 | (例:新人2名のオンボーディングをメンターとして支援した) | (例:2名とも3か月で独力でPRを出せる状態になり、チームの開発力が向上した) |
目標の達成状況
| 期初の目標 | 達成状況 | 詳細 |
|---|---|---|
| (例:API p99レイテンシを200ms以下にする) | 達成 | (例:175msまで改善。ボトルネックだったDBクエリを最適化した) |
| (例:テストカバレッジを80%にする) | 一部達成 | (例:75%まで向上。残りはQ3の技術負債返済スプリントで対応予定) |
| (例:社内勉強会を四半期1回主催する) | 達成 | (例:2回主催し、平均参加者25名。発表資料は社内Wikiで共有済み) |
強み・改善点
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 強み1 | (例:パフォーマンス改善の専門性。ボトルネック特定から解消まで一貫して主導できる) |
| 強み2 | (例:ドキュメント文化への貢献。設計書・ポストモーテムの記録を習慣化しチームに広めた) |
| 改善点1 | (例:英語での口頭発言。会議での即興の議論にまだ時間がかかるため、次期は週1回の英会話レッスンを継続する) |
| 改善点2 | (例:委譲。自分で実装しがちなため、次期はジュニアメンバーへのタスク委譲を増やす) |
次期の目標
| # | 目標 | 測定方法 |
|---|---|---|
| 1 | (例:決済システムのマルチリージョン対応を完了する) | (例:Q4までにフェイルオーバーテストに合格する) |
| 2 | (例:テックリードとしてチームの設計レビューを主導する) | (例:全主要機能の設計レビューに参加し、ADRを10件以上記録する) |
| 3 | (例:英語での技術発表を行う) | (例:社内グローバル勉強会で2回発表する) |
英語版テンプレート(コピペOK)
Review Info
| Field | Value |
|---|---|
| Name / Title | (e.g., Taro Yamada, Senior Backend Engineer) |
| Review Period | (e.g., H1 2026 (January–June)) |
| Manager | (Name) |
| Submission Date | YYYY-MM-DD |
Key Accomplishments (3–5 items)
| # | Accomplishment | Impact |
|---|---|---|
| 1 | (e.g., Improved payment API response time by 40%.) | (e.g., Reduced timeout-related failures by 200 cases/month, preventing revenue loss.) |
| 2 | (e.g., Completed the migration of a legacy system to microservices in 6 months.) | (e.g., Increased deployment frequency from monthly to twice a week — 8x faster releases.) |
| 3 | (e.g., Mentored two new engineers through onboarding.) | (e.g., Both became able to ship PRs independently within 3 months, strengthening team capacity.) |
Goals Review
| Goal (Set at Start) | Status | Details |
|---|---|---|
| (e.g., Reduce API p99 latency to under 200ms.) | Achieved | (e.g., Reached 175ms by optimizing the bottleneck DB queries.) |
| (e.g., Increase test coverage to 80%.) | Partially Achieved | (e.g., Reached 75%. The rest is planned for the Q3 tech-debt sprint.) |
| (e.g., Host a quarterly internal tech talk.) | Achieved | (e.g., Hosted 2 sessions with an average of 25 attendees. Slides shared on the internal wiki.) |
Strengths & Growth Areas
| Category | Details |
|---|---|
| Strength 1 | (e.g., Performance optimization expertise — able to lead from bottleneck identification to resolution.) |
| Strength 2 | (e.g., Contribution to documentation culture — established design docs and post-mortems as team habits.) |
| Growth Area 1 | (e.g., Spoken English in meetings — improving impromptu discussion skills through weekly lessons.) |
| Growth Area 2 | (e.g., Delegation — will assign more tasks to junior members instead of implementing everything myself.) |
Goals for Next Period
| # | Goal | How to Measure |
|---|---|---|
| 1 | (e.g., Complete multi-region support for the payment system.) | (e.g., Pass failover testing by Q4.) |
| 2 | (e.g., Lead design reviews as a tech lead.) | (e.g., Participate in all major design reviews and record 10+ ADRs.) |
| 3 | (e.g., Give technical presentations in English.) | (e.g., Present twice at the global internal tech talk.) |
各セクションの書き方と例文
テンプレートを埋めるときに悩みやすいセクションを解説する。
成果の書き方(Accomplishment+Impactのセット)
成果は「やったこと」だけでは弱い。「その結果ビジネスに何が起きたか」をセットで書くことで、評価者が昇給・昇進を正当化できる材料になる。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 〇〇を改善し、△△を実現した | Improved [X], resulting in [Y]. |
| 〇〇を主導した | I led [initiative]. |
| この取り組みで△△が向上した | This effort increased [metric] by [number]. |
| チーム横断で〇〇を推進した | Drove [X] across teams. |
| 期初の想定を上回る成果だった | This exceeded the original target. |
改善点の書き方(弱点ではなく成長計画として)
改善点は「できないこと」ではなく「次に伸ばすこと+具体的なアクション」として書く。アクションのない改善点は評価者に不安だけを残す。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 〇〇を改善するため△△に取り組んでいます | To improve [X], I am working on [action]. |
| 次期は〇〇に注力します | Next period, I will focus on [X]. |
| すでに〇〇を始めています | I have already started [action]. |
| マネージャーと月次で進捗を確認します | I will review progress monthly with my manager. |
| 〇〇のサポートがあるとさらに加速できます | With support on [X], I can accelerate further. |
評価や昇進の相談フレーズはエンジニアの英語キャリア相談術でも確認してほしい。
パフォーマンスレビューでよく使う英語表現
実務でよく使う英語表現を場面別にまとめた。
評価制度の基本用語
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 自己評価 | Self-Assessment / Self-Review |
| 業績評価 | Performance Review |
| 評価期間 | Review Period / Review Cycle |
| 目標設定 | Goal Setting |
| 評価会議(すり合わせ) | Calibration |
| 360度評価 | 360-Degree Feedback |
| 昇進 | Promotion |
| 昇給 | Salary Raise / Merit Increase |
| 期待を上回る | Exceeds Expectations |
| 期待どおり | Meets Expectations |
評価面談でのフレーズ
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 今期の成果を説明します | Let me walk you through my accomplishments this period. |
| この成果が最もインパクトがありました | This was my highest-impact contribution. |
| 昇進の要件を確認したいです | I’d like to understand the requirements for promotion. |
| フィードバックをいただけますか | Could you give me feedback on this? |
| 次期の目標について合意したいです | I’d like to align on my goals for the next period. |
フィードバックの伝え方・受け取り方はエンジニアの英語フィードバック術でも参考にしてほしい。
まとめ:英語パフォーマンスレビューは5つのセクションと「数字」で完成する
英語パフォーマンスレビューに必要な構成要素を整理した。
- 成果は「やったこと+ビジネスインパクト」のセットで3〜5個書く
- 謙遜せず「I led / I improved」と自分の貢献を主語で明確にする
- 改善点は「弱点」ではなく「成長計画+具体的アクション」として書く
- 次期の目標は測定方法までセットで提案する
テンプレートをコピーして、評価期間中の成果を月次でメモしておくと、評価シーズンに慌てずに済む。特に成果サマリーのインパクト欄を数字で埋めることで、評価会議で強く推薦されるレビューになる。


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