【テンプレあり】英語スプリントレトロの書き方|KPT形式の日英フォーマット付き

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技術英語の実践術

アジャイルチームで「英語でレトロをやって」と言われたとき、何を・どう記録すればいいか迷うエンジニアは多い。グローバルチームではKeep・Problem・TryをKPT形式で英語化したスプリントレトロスペクティブが、チームの継続的改善と振り返りの定着を支える基盤となる。

この記事では、ITプロジェクトで実際に使える英語スプリントレトロの書き方を解説する。フレーズ20選・日英Wordテンプレートもセットで用意した。コピペしてすぐに使える。

英語でレトロを構造化すると、「問題を伝えたつもりが伝わっていない」「改善アクションが次のスプリントで消える」という振り返りの形骸化を防げる。さっそく構成と書き方を確認しよう。


英語スプリントレトロとは何か・なぜ必要か

スプリントレトロスペクティブ(Sprint Retrospective)とは、スクラムのセレモニーの一つで、スプリント終了時にチームがプロセス・協働・改善点を振り返る会議だ。「何がうまくいったか・何が問題だったか・次に何を試すか」を構造的に議論し、継続的な改善(Continuous Improvement)を実践する場として機能する。

英語では “Retro” と略されることが多い。アジャイル・スクラムを採用するグローバルチームでは、隔週または毎スプリント末に実施するのが標準だ。

レトロスペクティブ・KPT・ふりかえりの違い

KPT(Keep / Problem / Try)はレトロスペクティブの実施フォーマットの一つだ。他にも「4Ls(Liked / Learned / Lacked / Longed For)」や「Mad Sad Glad(怒り・悲しみ・喜びで感情を整理する)」など複数のフォーマットがある。

KPTはシンプルで構造化しやすいため、初めてレトロを英語で実施するチームや、グローバルチームの共通フォーマットとして最も広く使われる。

英語でレトロをやらないと何が起きるか

日本語だけでレトロを実施すると、英語話者のチームメンバーが議論に参加できず、問題の共有と改善の合意がチームの一部にしか届かない。特に海外メンバーが多いチームでは、レトロが「日本人だけの内輪の振り返り」になりやすい。

英語でKPT形式のレトロを記録することで、全メンバーが同じ問題を認識し、次のスプリントのアクションを共有してから開始できる。

プロジェクト開始時の合意事項は、【テンプレあり】英語キックオフ議事録の書き方|ITプロジェクトで使える日英フォーマット付きと合わせて整備しておくと完結する。


英語スプリントレトロの5つの必須セクション(日英対訳)

英語スプリントレトロはKPT形式で5つのセクションで構成するのが基本だ。

1. スプリント基本情報(Sprint Information)

スプリント番号・期間・ファシリテーター・参加者・実施日を記載するセクションだ。「何回目のスプリントの振り返りか」を記録することで、後からチームの改善推移を追跡できる。

2. Keep(継続すること)

今スプリントでうまくいったことを記録するセクションだ。「なぜうまくいったか・何が要因だったか」まで掘り下げることで、次のスプリントでも再現できる強みが明確になる。

3. Problem(問題・課題)

今スプリントで発生した問題・障害・不満を記録するセクションだ。「事実として何が起きたか」を感情的にならずに記述し、原因の分析と改善の議論につなげる。

4. Try(次スプリントで試すこと)

Problemへの対応策・改善アイデア・新しい取り組みを記録するセクションだ。TryはProblemと紐づけて書くことで、「問題に対してどう変えるか」の因果関係が明確になる。

5. アクションアイテム(Action Items)

Tryの中から優先度を絞り、次のスプリントで実行するアクションを担当者・期限つきで記録するセクションだ。アクションアイテムが定義されないレトロは振り返りで終わり、チームの改善につながらない。


テンプレートをダウンロード(Word)

以下のWordファイルをダウンロードして、プロジェクトに合わせてカスタマイズして使ってほしい。表の列・行はそのまま追加・削除できる。

📥 日本語テンプレートをダウンロード(Word(空白版))
📥 Download English Template (Word – Blank)
📥 日本語サンプルをダウンロード(ECサイト スプリント4振り返り)
📥 Download Sample in English (E-Commerce Sprint 4 Retrospective)


日本語版テンプレート(コピペOK)

以下をコピーして、スプリントレトロの記録としてそのまま使える。

# スプリントレトロスペクティブ

**スプリント番号:** Sprint [番号]
**期間:** 2026年〇月〇日〜〇月〇日
**ファシリテーター:** 〇〇
**参加者:** 〇〇、〇〇、〇〇
**実施日:** 2026年〇月〇日

---

## Keep(継続すること)

| 内容 | 理由・背景 |
|------|-----------|
| 〇〇を継続する | 〇〇の理由でうまく機能した |
| 〇〇を継続する | チームの生産性向上につながった |

---

## Problem(問題・課題)

| 内容 | 影響 | 優先度 |
|------|------|--------|
| 〇〇が遅延した | スプリント目標の未達 | 高 |
| 〇〇のコミュニケーションが不足していた | 手戻りが発生した | 中 |

---

## Try(次スプリントで試すこと)

| 内容 | 関連するProblem | 担当者 |
|------|---------------|--------|
| 〇〇を導入する | 〇〇の遅延 | 〇〇 |
| 〇〇を週次で共有する | コミュニケーション不足 | 〇〇 |

---

## アクションアイテム

| No. | 担当者 | アクション | 期限 | ステータス |
|-----|--------|-----------|------|-----------|
| 1 | 〇〇 | 〇〇の改善策を導入する | 〇月〇日 | 未着手 |
| 2 | 〇〇 | 〇〇の共有フローを整備する | 〇月〇日 | 未着手 |

---

## 次回レトロ

- 日時:2026年〇月〇日 〇:00
- 確認事項:今回のアクションアイテムの振り返り

英語版テンプレート(コピペOK)

以下をコピーして、グローバルチームのレトロ記録としてすぐに使える。

# Sprint Retrospective

**Sprint:** Sprint [Number]
**Period:** [Start Date] - [End Date]
**Facilitator:** [Name]
**Attendees:** [Name], [Name], [Name]
**Date:** [Date]

---

## Keep (What went well)

| Item | Why it worked |
|------|--------------|
| Continue [action or practice] | [Reason it was effective] |
| Continue [action or practice] | [Positive impact on the team] |

---

## Problem (What needs improvement)

| Issue | Impact | Priority |
|-------|--------|----------|
| [Issue description] | [Impact on sprint goal] | High |
| [Issue description] | [Impact on team output] | Medium |

---

## Try (What to improve next sprint)

| Action | Related Problem | Owner |
|--------|----------------|-------|
| [Action to try] | [Related problem] | [Name] |
| [Action to try] | [Related problem] | [Name] |

---

## Action Items

| No. | Owner | Action | Due Date | Status |
|-----|-------|--------|----------|--------|
| 1 | [Name] | [Specific action] | [Date] | Not started |
| 2 | [Name] | [Specific action] | [Date] | Not started |

---

## Next Retrospective

- Date and Time: [Date], [Time]
- Review: Follow up on action items from this retrospective

英語スプリントレトロで使えるフレーズ20選

レトロ中に発言するとき・議事録に記録するときに使える表現を場面別にまとめた。

Keepを伝えるとき

日本語英語フレーズ
今スプリントは〇〇がうまく機能した[Practice] worked well this sprint
〇〇を継続してほしい。チームの生産性が上がっているI’d like to keep [practice]. It has improved the team’s productivity
〇〇がうまくいった理由は〇〇だと思うI think [practice] worked because [reason]
〇〇は次のスプリントでも継続する価値がある[Practice] is worth continuing into the next sprint
今スプリントで一番よかった点は〇〇だThe highlight of this sprint was [achievement / practice]

Problemを報告するとき

日本語英語フレーズ
今スプリントで〇〇が課題だったWe had an issue with [problem] this sprint
〇〇が原因でスプリント目標が未達になったWe missed the sprint goal because [root cause]
〇〇のコミュニケーションが不十分だったCommunication around [topic] was not sufficient
〇〇が繰り返し発生している。根本原因を特定したい[Problem] keeps recurring. We need to identify the root cause
〇〇に関して期待と実態のギャップがあったThere was a gap between expectations and reality regarding [issue]

Tryを提案するとき

日本語英語フレーズ
次のスプリントで〇〇を試してみたいI’d like to try [action] in the next sprint
〇〇の問題に対して〇〇を改善策として提案するAs an improvement for [problem], I suggest [action]
〇〇を週次で共有するフローを作ることを提案するI propose setting up a weekly sharing process for [topic]
まず1スプリントだけ〇〇を試して効果を確認しようLet’s try [action] for one sprint and evaluate the result
〇〇についてはチーム全員で合意したうえで進めたいI’d like the whole team to align on [topic] before we proceed

アクションアイテムを決定するとき

日本語英語フレーズ
〇〇を担当者と期限を決めてアクションにしようLet’s turn [item] into a concrete action item with an owner and due date
今回のレトロで最優先のアクションは〇〇だThe top-priority action from this retrospective is [action]
〇〇を担当してもらえますかCould you take ownership of [action]?
このアクションは次回レトロで進捗を確認するWe will follow up on this action item at the next retrospective
今回のアクションアイテムをチケットとして起票するLet’s create a ticket for this action item in our project tracking tool

ミーティングで使える汎用フレーズは、【保存版】英語ミーティングで使えるフレーズ30選|進行・質問・確認まで完全網羅も合わせて参考にしてほしい。


英語スプリントレトロを書くときの3つのコツ

① ProblemはProblemに限定し、犯人探しにしない
「〇〇さんが遅延させた」という書き方をすると、レトロが責任追及の場になり、次回から発言が減る。「〇〇のプロセスが不明確で作業が止まった」のようにシステム・プロセス起因の問題として記述する。心理的安全性を保つことがレトロの質を高める前提条件だ。

② TryはProblemと必ず紐づける
「もっとコミュニケーションを増やす」というTryは曖昧すぎて実行されない。「要件変更の連絡がSlackだけで口頭確認がなかった(Problem)→毎週水曜に15分の同期MTGを設ける(Try)」のように、原因と対応策を1対1で対応させることで実行可能なアクションになる。

③ アクションアイテムは2〜3個に絞る
レトロのたびに10個のアクションを決めると、次のスプリントで何も実行されずに終わる。1スプリントで確実に改善できるアクションを2〜3個に絞り込み、次のレトロで完了を確認することで、チームに「やれば変わる」という実感が積み上がる。

変更管理書と合わせてレトロを整備することで、スプリントの改善と本番リリースの安全性が一体化する。【テンプレあり】英語変更管理書の書き方|ITプロジェクトで使える日英フォーマット付きも参考にしてほしい。


スプリントで発生した不具合はバグレポートで記録し、レトロのProblemと紐づけて管理すると改善が加速する。【テンプレあり】英語バグレポートの書き方|ITプロジェクトで使える日英フォーマット付きも参考にしてほしい。

重大障害が発生したスプリントはポストモーテムと合わせて振り返ることで改善が加速する。【テンプレあり】英語ポストモーテムの書き方|ITプロジェクトで使える日英フォーマット付きも参考にしてほしい。

まとめ:英語スプリントレトロでチームの継続的改善を文書化する

英語スプリントレトロの要点は3つだ。

  • KPT形式の5セクションで構成:スプリント基本情報・Keep・Problem・Try・アクションアイテム
  • ProblemはプロセスをKPT形式で客観的に記述する:犯人探しにならない記録がレトロの心理的安全性を守る
  • TryはProblemと紐づけ、アクションは2〜3個に絞る:実行可能な量に絞ることでチームの改善が継続する

スプリントレトロをプロジェクト標準として整備することで、グローバルチームの全員が同じ問題を認識し、合意した改善策で次のスプリントを始められる。Wordテンプレートを活用して、今すぐ自チームのレトロを構造化してみてほしい。

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